サブリースはしない方がよい?

アパート

最近、新聞や雑誌で大手不動産会社のサブリース契約を批判するような記事を見かけます。 サブリース契約はしない方がよいのでしょうか?

メリット・デメリットをまとめてみます。

1.サブリース契約のメリット

(1)賃貸経営の計画が立てやすい
家賃収入が一定になるため、経営が見えやすくなるというのが最大のメリットです。
事業計画が立てることが容易になるため、金利上昇や修繕費の増加など、先々のリスクに対して対策が打てやすくなります。
また、収入(空室リスク)については考えなくてよくなるため、経費を下げるなどの支出について時間と労力を集中させることで、賃貸経営を改善できる可能性があります。
(2)相続税における土地の評価減が維持される
空室期間が長いと、賃貸していることによる土地の減額評価(貸家建付地評価)が最大限減額されない場合があります。そうなると、土地の評価が上がってしまい相続税も上がってしまうリスクがありますが、サブリース契約では、常に賃貸が継続しているため、その心配がありません。

2.サブリース契約のデメリット

(1)家賃収入が確実に入らない場合があります。
契約によっては、新築時から1〜4ヶ月は、免責期間として、家賃が支払われないことになっていたり、賃貸開始後に空室が発生した際にも、1〜2ヶ月の免責期間を設定していることがあります。
(2)家賃の見直しがあります。
一般的には、数年ごとの契約更新時、保証される賃料の見直しがあります。30年で契約していても家賃収入は契約期間変わらないということではありません。空室が多かったり、家賃相場が下がったりすることで、保証賃料が減額される可能性があります。
(3)解約時の問題
サブリース契約を解約する場合に、契約によっては違約金など規定があるケースがあります。

3.まとめ

サブリース契約の仕組みをよくわかった上で利用する分には、よいと思います。 ただし、サブリースをする場合でも経営者としての意識を持つべきです。

丸投げでは失敗する可能性は高くなります。 サブリースでも空室がなくなるよう行動し、金利を下げる交渉など経費削減の努力をしていくことが重要です。

サブリースでも失敗してしまう要因は、「サブリースをすることで賃貸経営のハードルが下がると勘違いし、何も考えずにアパートを建築してしまうこと」です。 サブリース契約をしても、賃貸経営のハードルまでは下がりません。

この点をしっかり理解した上で、サブリース契約を上手く利用してください。

この記事のコラムニスト

渡邊浩滋
渡邊浩滋(司法書士・税理士)
渡邊浩滋総合事務所。大家さん専門税理士・司法書士。渡邊浩滋総合事務所代表。「行動する大家さんの会(AOA)」発起人。
大学在学中に司法書士試験に合格。大学卒業後総合商社に入社。法務部として契約管理、担保管理、債権回収などを担当。退職後、税理士試験に合格。実家のアパート経営(アパート5棟、全86室)が危機的状況であることが発覚し、経営を立て直すために自ら経営を引き継ぎ、危機的状況から脱出。資産税専門の税理士法人に勤務後、2011年12月独立開業。税理士の視点と大家の視点からアパート経営を支援するために活動中。従来のような確定申告書だけ作成する税理士ではなく、経営・財政・税金の観点から提案をする不動産専門の税理士・司法書士です。
[著書]「税理士が教える節税Q&A」(TAC出版刊)、「大家さんのための超簡単!青色申告」(クリエイティブ ワークステーション)他。
[担当]不動産登記
渡邊浩滋は個人間直接売買において決済完了後に登記手続きを行います。
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